「インソールと合わせて運動療法も取り入れていきたいけど、なにすればいいかわからない」
「エクササイズが単調になりすぎて発展性がない」
「そのエクササイズを実施して即時的になにが変わるのかイメージできない」
多くの先生からこんな相談をいただきます。
この足病学ブログでも運動療法に関する内容ははちょくちょくUPしていますが
多くの先生に見ていただいております。
「そういう方法があったのか!」
「これならすぐできそう!」
「そこを促通するのは盲点だった」
というようなコメントもいただきます。
インソールというのは
JPAが大事にしている「モノ・カラダ・プランの法則」の中のモノにあたります。
そのモノの効果を最大限発揮させるためには
フィジカル(カラダですね)への介入も欠かせません。
私もインソールを処方する際には
インソールの効果を最大限発揮させるために運動療法も必ず並行して実施します。
今回は
私がこれまで紹介してきた「現場レベルで実際に行っているエクササイズ」をまとめて紹介いたします。
こういった時はどんなエクササイズが必要になるのか?
それぞれこれまでUPしてきた記事にすぐに飛べるようにしたので
「困ったらこれを見てエクササイズを実施する」という感じで活用いただけると嬉しいです。
運動療法をこれから活用していきたい!
インソールだけで効果が出づらくて困っている
どんなエクササイズを加えればいいかわからない
そんな人には今回の内容はお役に立てるかなと思いますので
是非最後までお読みください!
部位別にエクササイズに分けると、大事なのは3つ!
今回は部位別に3つの部位で分けてまとめを紹介したいと思います。
①ハムストリングス
②下腿
③股関節
出力向上だけでなく
柔軟性や滑走性の向上などいろいろな視点で活用することになるので
患者様の評価状況に合わせて処方する必要がありますが
特に質問でも多く聞かれることがあるこの3つについてまとめていこうと思います。
下肢疾患への対策として行う運動療法として
ハムストリングス、下腿、股関節は必ず取り扱う内容です。
更に細かくいえば
大腿二頭筋、長腓骨筋、腓腹筋、大殿筋
あたりの出力と柔軟性を主に見ています。
エクササイズの内容もですが
理論背景に関してもっと知りたいという方に向けても
我らがPTタイガーさんの解剖学の記事も合わせて載せておきますので
是非理論と実践合わせてチェックいただけると良いかなと思います。
ハムストリングスのエクササイズ
特に私がこの足病学ブログで頻回に出しているのが
「ハムストリングスのエクササイズ」
になります。
この足病学ブログを読んでいる方ならお分かりかもしれないですが
ハムストリングスのエクササイズは何度も見たことがあると思います。
それだけしつこくお伝えしています。
なぜハムストリングスのエクササイズを率先して出しているのか?
日常的に機能不全になりやすい上に
足部疾患、歩行動作につながるところだから!
そしてハムストリングスは歩行立脚時の支持性に非常に重要です。
骨盤を保持する多裂筋、アーチを保持する長腓骨筋とは大腿二頭筋が連結しているため
ハムストリングスの機能不全は同時に2つの筋肉の機能不全も起こしやすいです。
(そもそも多裂筋や長腓骨筋の機能不全があって、ハムストリングスだけは全く問題なく機能できているなんてケースは見たことありません)
なので下肢疾患で来院する患者さんは是非機能維持できているかも含めてチェックしてみましょう!



下腿のエクササイズ
下腿のエクササイズは
アーチだけでなく、下腿外旋症候群にも関わってきますので
下腿及び大腿の影響も考えて実施していく必要があります。
特に多くの人は正しくカーフレイズができてないことがありますので
是非このあたりは注意深くチェックしながら実施することをおすすめします!
足部に関してはハムストリングスも含め股関節との連動した動きも必要になるため
うまく組み合わせながら実施していくことでより効果を発揮してきます。




股関節のエクササイズ
股関節のエクササイズは
姿勢制御や歩行に大きく関わってきます。
現代社会ではデスクワークが多いため
長時間の座圧により臀部や大腿後面の筋肉に不可がかかり続けて機能不全となりやすいです。
特に臀部を中心に機能不全が出るため
股関節伸展の可動域や出力が発揮できないことが多いです。
この状態では歩行時に代償が出てしまいます。



どの記事で取り上げられているエクササイズも
難しいものはないです。
ストレッチから収縮エクササイズまで
即時的に活性化させることができるものばかりです。
実際にエクササイズを行ってみて
動きがどのように変化するのかを仮説検証するにはとても使いやすいです。
(即時的に変化が出るものでなければ仮説検証は難しいですからね)
その中でも
ハムストリングス、下腿、股関節の運動療法は
ほとんどの治療において活用していますので、ご自身でも実践してみて
どこに効くのか、どこが難しいのか、どのように指示するのが良いか
など考えてみてください!
運動療法を行う上で忘れてはいけないポイント
運動療法、エクササイズ、トレーニング
どんな形でももちろん良いのですが
どんな内容であろうともこれだけは忘れないでほしいことがあります!
動きの中での代償動作を見逃さないこと!
多くの人にあるのが
実際に今回載せてあるエクササイズをやってみたけど、全然変化や効果がなかった・・・
評価が不十分で適切でなかった可能性もありますが
多くはエクササイズが正しくできていないことにあります。
患者さんは
代償動作を繰り返して局所に負担がかかって症状を出しています。
その理由としては本来発揮してほしい部位を動かせていたり出力発揮できていないからです。
ということは、「このエクササイズやってみて」ですんなり代償動作なくできるということはほとんどないのです。
多くの患者さんはエクササイズで代償動作が起こります。
(仕方ないです。これまでのご自身の楽な動きがあるのですから)
それを我々セラピストは見逃していけませんよね!
●過活動な部位がないか
●逆に低活動な部位がないか
●左右差はないか
●アライメントの偏位はないか
●過剰な努力性が出ていないか
様々な代償動作が出てきます。
エクササイズを積極的に取り入れるのは
単純に機能改善させるためだけではなく
動作評価にもなるからです。
是非評価という視点でも運動療法を活用してみてください!
それだけでも治療の幅が広がってきます!