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現場でめっちゃ使える!ハムストリングスの促通方法

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歩行の崩れの改善をするためには

足部に加えて、膝や股関節周りの機能も改善させていく必要がある

このことはあなたもよくご存知だと思います。

その中でも

特にハムストリングスというのは

足部にも骨盤帯にも大きく影響する大事な筋肉のため

柔軟性や張力も良い状態にしておくことが理想です。

でずが

「ハムストリングスってどうやって促通するのが良いの?」

「ハムストリングスって何で硬くなるの?」

「ハムストリングスと足部の関係性は?」

このように思う人も多いです。

私も最初は

「なんでハムストリングスが重要なんだろう」

「伸ばすのはわかるけど、促通の仕方がよくわからない」

「そもそもそんなに大事なの?」

という感じであまり重要視してませんでした。

今では足部疾患でも股関節疾患でも

下肢疾患に関わる患者さんをみる際は

優先してハムストリングスをチェックするようにしています。

今回は

そんな下肢疾患のキーポイントの一つである

ハムストリングスの促通方法

についてお話します。

下肢疾患をもっと良くしたい!

歩行の動きを変えたい!

そんな人は是非最後までお読みください!

目次

足部疾患とハムストリングスとの関係性

ハムストリングスというのは

下腿後面から骨盤に付着する筋肉で

膝関節屈曲、股関節伸展という関節運動に関わりますね。

筋肉は関節運動のためだけにあるわけではありません。

その張力によって身体を支えるという役目も持っています。

ここで足部疾患との関係がでてきます。

足底腱膜炎やシンスプリント、有痛性外脛骨などは

足部の内側縦アーチの低下が症状増悪の要素であることはあなたもよくご存知のはず。

それを制御するためにインソールで内側縦アーチの崩れを抑えるというアプローチは

もちろん間違っていません。

これは私もやっていることです。

しかし

それでも内側に崩れたり、後足部が不安定になっていることはありませんか?

「あれ、インソール入れて下から支えたのになんで崩れるんだろう?」

私もインソールを入れたあとの患者さんの動きを見て疑問に思ったケースがあります。

これは決してインソールの効果が悪いのではありません!

インソールは確かに足底からの支持として機能しています。

ではなぜ足りないのか?

足底や後足部を筋の張力でコントロールできていないからです。

本来足部というのは

後脛骨筋と長腓骨筋によるクロスサポートメカニズムによって

後足部と足底を筋の張力によって支えていました。

しかしその張力が低下すれば不安定性が強くなり、

インソールによる足底からの支持だけでは不十分になるケースがあります。

特に長腓骨筋というのは

脛腓関節のアライメントも支える重要な筋肉の一つです。

その長腓骨筋の張力が落ちてしまうと、

全体的に足部の不安定性は強くなってしまうのです。

そして長腓骨筋というのは

大腿二頭筋と連結している筋肉になります。

ここがポイントです!

現場レベルの話ではありますが

足部疾患の患者さんの殆どはハムストリングスの機能不全が起きています。

外側ハムストリングスである大腿二頭筋の機能不全が起きれば、 連結している長腓骨筋の機能も低下してしまいます。

臨床での検証作業としては

腹臥位でハムストリングスの収縮をやらせてみて、

腓骨筋の収縮を触知してみてください。

結構わかりやすいくらい触知できますよ。

実際に

ハムストリングスの出力を強化したあとに

腓骨筋の張力が上がり、

◉脛腓関節のアライメントの改善

◉後足部の不安定性の軽減

◉内側縦アーチの挙上

これらが即時的に確認ができました。

直接的ではないですが

ハムストリングスが足部に与える影響というのは非常に大きいと言えますね。

なぜハムストリングスは硬くなるの?

そんなハムストリングスですが

なぜ機能不全になってしまうのか?

これは腰痛の患者さんにも同じことが言えるかもしれないですが

普段のライフスタイルから、日本人は座って仕事をしている割合が非常に多いです。

デスクワーカー、通勤の電車、長時間の車の運転、学校の授業など

1日の半分程度は座っていることが多いと思います。

座位になっているということは

座面が臀部と大腿後面に常に当たっていることになりますね。

大腿後面のハムストリングスは座っている間は常に重力により座圧がかかっている状態です。
(しかもたいてい膝関節は屈曲しているので短縮位ですね)

これが継続することで筋組織の血流循環が悪くなり、

◉筋肉の滑走性の低下

◉縦貫不良による張力の低下

が起こります。

それにより

連結している多裂筋の張力が低下して骨盤の支持ができなくなったり

連結している腓骨筋の張力が低下して足部の支持ができなくなったり

大きい筋肉だからこそ他にところに強く影響を及ぼします。

足部疾患は確かに足部に関わる筋肉を中心に評価していく必要がありますが

長腓骨筋のようにハムストリングスのような下肢において大きな筋肉と連結している

筋肉もあるので、そことの関連も考えて機能評価をしていくことが大事になってきます。

私は足部の不安定性や疼痛がある場合は

足部と同じタイミングでハムストリングスの機能チェックも行っています。

(正直ほとんど機能不全が起きていることが多いから)

また

長腓骨筋のような細くて鍛えにくい筋肉を促通していくよりは

促通しやすい大きな筋肉であるハムストリングスを促通して

連結する長腓骨筋に対して間接的にアプローチをしていくほうが全体的には効率が良いと考えています。
(もちろん長腓骨筋そのものに滑走不良があればダイレクトに介入しますよ)

なので

ハムストリングスの促通というのは

下肢疾患の動作改善や症状改善において非常に重要なことなのです!

現場で使えるハムストリングスの促通方法

では実際に私が現場でやっているハムストリングスの促通方法を紹介します!

正直言います…

超簡単です!

なぜなら簡単な内容にしないとそもそも機能不全が起きている患者さん自身ができないから!

簡単ではありますが

気をつけることをセラピスト側がしっかり把握しながら行うことで

確実に効果のあるエクササイズになります。

<ヒップリフトアーティキュレーション>

誰でもやったことのあるエクササイズだと思います。

しかし本当に効果のあるエクササイズになっているでしょうか?

ヒップリフトの悪い例が

一気に持ち上げて

腰椎伸展有意で持ち上げてしまっていることです。

これではハムストリングスには全く収縮は入らないです。

今回はスタートポジションからちゃんとやってみましょう。

余裕があればシングルレッグでもできるとハムストリングスへの刺激がより入ります。

注意点は一気に上げようとしないことです。

腰椎伸展の要素が強くなり、ハムストリングスへの刺激が入りにくくなります。

ここをセラピストは徒手的に誘導してあげましょう。
(基本的に「これを意識してください」と指示するだけでは患者さんは動かせません)

骨盤から徐々に腰椎を持ち上げていくことで

ハムストリングスの収縮を強く感じることができます。
(同時に腰椎の過剰な伸展筋の抑制にもなるため、腰痛患者さんにも有効なエクササイズです)

このヒップリフトアーティキュレーションを10回1セットとして

2セットやったあとに、もう一度足部の状態を評価してみましょう!

ここで仮説検証作業をしないとこのエクササイズは意味をなしません!

ハムストリングスへの刺激をいれて腓骨筋が促通されることで

足部の安定性や内側縦アーチに変化があるかどうか?

ここで変化を患者さんとともに感じることで

「このエクササイズをやればこの変化を得ることができるんだ!」

ということを納得してもらうことで

自然とセルフエクササイズも実施してもらうことができます。
(「これをやってればいつか変化する」では患者さんはやりません)

ハムストリングスというのは

足部の安定に関わる長腓骨筋と強く関わっており

デスクワークで機能不全を起こしやすいので長腓骨筋の機能不全を起こしてしまう。

それにより足部に悪い影響を与えてしまう。

ということを理解した上でこのエクササイズを行うと

患者さんも理解、信頼も強くなります。

これは現場レベルでの経験が少し強くなってしまうため

もう少し私自身もデータを集めますが

目の前の患者さんを変化させるという視点で是非実践してみてください。

その上でインソールを使うと歩行が大きく変わってきますので、
歩行や足部の症状をもっと変えていきたいという人は是非こちらを試してみてください!

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