こんにちは!理学療法士の石田ゆうやです。
インソールっていっても、たくさん種類がありますよね。
全てのインソールは、
「目の前の患者さんやクライアントの症状を良くしたい」 「より姿勢や歩きを綺麗にしたい」
という想いで作られ、利用されていると思います。
ただ、それらは全く共存できないものなのか?
結論:いいえ、共存することは十分できます!
それぞれのインソールの強みや役割がしっかり理解できれば、
応用してそれぞれのインソールの強みを活かすことが可能なのです。
最近こんな質問をいただきました。 こちらは入谷式足底板とDYMOCOをやられている先生からですね。
[box type=”shadow” align=”” class=”” width=””][author title=”理学療法士の方から質問” image=”https://podiatry.tokyo/wp-content/uploads/2023/02/rigaku.png”]現在、入谷式で評価をしている者です。下肢障害の根本原因で多いのはオーバープロネーションとの事ですが、スピネーション誘導させて動的評価が悪くなる場合は、フォームソティックス・メディカルの適応にはならないのでしょうか?[/author][/box]
入谷式足底板は、評価の中で先に徒手やテーピングで足部や骨盤を誘導することでどの方向にもっていくかを考えるやり方なので、確かにこういった疑問は出るでしょう。
なので、あくまで後足部の不安定性を抑えるベースという考え方でフォームソティックス・メディカルを利用していただければと思います。 フォームソティックスで出来る強みとして、後足部の過剰な回内外を抑えて不安定性を軽減させるものがあります。
スピネーション(回外)誘導で悪くなる場合は、フォームソティックス・メディカルに加えて入谷式でお使いになられているであろう1mmのポロンシートで回内外の微調整をすることが望ましいです。
フォームソティックス・メディカルは内側アーチの低下抑制に寄せた部分があるため、立方骨の高さは少し低いです。
なので、第5中足骨レベル、立方骨レベルに短パッドの挿入も試行していただければと思います。
入谷式足底板をやられている先生からすると、どうしても混乱してしまう部分があるかと思いますが、棲み分けをしっかり作り、どういった役割で使うかを明確にしておけば、上手く合わせることも十分可能だと考えます。
[box type=”shadow” align=”” class=”” width=””][author title=”理学療法士の方から質問” image=”https://podiatry.tokyo/wp-content/uploads/2023/02/rigaku.png”]当院は入谷式だけでなくディモコの勉強をしている者もいて、フォームソティックスをどのように取り入れていくのか現在、頭を悩ませているところです。
アドバイスして頂いたので早速短パッドを貼ってみましたが、良い感触を得られました。
フォームソティックスを入谷式のベースにするという発想がなかったので新しい発見になりました。ありがとうございます。 色々と試してみたいと思います。 実際にベースとしてフォームソティックスを使用する場合はどのモデルが適しているのでしょうか?。[/author][/box]
DYMOCOはフットプリントと歩行を評価してのパッド挿入でフラットな中敷きに貼ることがメインですので、
フォームソティックス・メディカル・オリジナル・デュアル・ミディアムのような少し厚みが出てしまい、
且つ凹凸部のあるインソールはより扱いが難しいかもしれないですね。
フォームソティックス・メディカル
オリジナル・デュアル・ミディアム
Orthotics(医療用矯正具)の世界的ブランド
強制力、クッション性ともに最高レベルで両立させた世界No.1ベストセラーモデルです。
DYMOCOは後足部の安定性よりもスムーズな重心移動に焦点をおいた入谷式に近い概念です。
そのため、症状や歩行評価によって使い分けることができるためフォームソティックス・メディカルとの差別化は十分可能かと思います。
使い分けることもできますし、フォームソティックス・メディカルをベースとしてそこに入谷式やDYMOCOのパッドを貼って調整することも可能です。
インソールのベースは基本的にはフォームソティックス・メディカル・オリジナル・デュアル・ミディアムで問題ありません。
そこそこパッドを挿入する量が多くなりそうならシングルを選びます。
なので、デュアルとシングルを両方揃えておくことを推奨致します。
シングルの方が入谷式パッドを利用したときの、パッドそのものの狙った効果が得られやすいなと現場レベルで感じています。
貼り付ける系のインソールを使う場合、課題の一つになるのが「ソールの厚さ」ですね。 せっかくシューズフィティングなどもJPA中級セミナーで学んだのに、インソールが分厚くなりすぎて履けないなんてのはもったいないですよね。 両方使いこなしたいという先生はデュアルとシングル、両方用意しておくと対応もしやすいと思います。
フォームソティックスと入谷式足底板の使い分け
なぜ入谷式やDYMOCOとフォームソティックス・メディカルは差別化ができるかといいますと
フォームソティックス・メディカルの強みは
後足部の不安定性を抑え、重心位置を整えることによって歩行や立位、片脚立位におけるマッスルインバランスを整えられること
にあります。
一方で入谷式足底板やDYMOCOはパッドなどで高さを加えて
歩行時の重心移動や歩行周期に中でどこにアプローチしたいかを考えてコントロールできる
ことが強みのインソールです。
なので
- 後足部の崩れ及び不安定性が強い患者様にはフォームソティックス・メディカルを優先
- 歩行評価がしっかりできて、歩行周期のどこを改善したいかがある程度評価できるなら入谷式足底板、DYMOCOを使うことができます。
フォームソティックス・メディカルで不安定性をある程度抑制した上で、さらに評価を進めて歩行周期のどのタイミングを改善させることが望ましいかまで考えられたら、フォームソティックス・メディカルに入谷式足底板やDYMOCOを貼ってさらに調整していってもいいと思います。
最終的にはこれらは共存ができるのです!
パッドの理論さえわかれば、フォームソティックス・メディカルのカスタムパーツで対応することももちろん可能ですね。
大事なのは不安定性や極端な偏位を修正してあげる土台を用意してあげることです。
棲み分けさえ理解しておけば、上手く使いこなすことは十分可能です。
フォームソティックス・メディカルだけだとちょっとうまくいかないな・・・
理論的に矛盾しないかな・・・
という心配をしていた先生方、ぜひここを理解して上手く利用してみてください。
インソールを使うハードルが一気に下がると思いますよ!
フォームソティックス・メディカルの取扱について
さまざまなインソールを今現在も提供している理学療法士として、あなたに自信をもってオススメできる世界的な医療用矯正インソール【フォームソティックス・メディカル】は、こちらで取扱が可能になります。ぜひ詳細を見てみてください。
次の記事はこちら
↓