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脊柱・骨盤帯を整える運動療法の考え方とは?

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「良い姿勢を作りたい」

「徒手療法だけだと維持しにくい」

「どんなエクササイズをやればいいかわからない」

「なにから構築すればいいのかわからない」

最近は運動療法について質問されることが増えてきました。

私も普段のお客さんのコンディショニングや患者さんの治療においても
運動療法を中心にしてアプローチを行っていますが
最初は全くと言っていいほど運動療法を活用できていませんでした。

シンプルな収縮運動のようなエクササイズは
いくつかやっていましたが、
身体の本質を考えた土台作りから行うということはできていませんでした。

もちろん徒手療法や物理療法で十分治療効果を出すことは可能です。

多くの先生方が様々な方法で目の前の患者さんの痛みの改善に貢献していらっしゃいます。

その中で私はどうしても

良い状態が保てない
姿勢が崩れる
動作に偏りがある

という状態を変えられませんでした。

私のスキル不足と言ってしまえばそこまでですが
身体の本質を考えた土台から作っていくことで
これまでやってきた治療も更に効果が出るようになり
なにより痛みのない良い状態が持続しやすくなりました。

これを読んでいるあなたは
私のような失敗をされることはないでしょうが
運動療法を活用していきたいという人にはお役に立てる記事かなと思います。

徒手療法だけでなく運動療法も活用していきたい!
姿勢や動作の崩れを抑えたい!
そんな方は是非最後までお読みください!

私が普段活用している運動療法の考え方をお伝えしていきます!

目次

運動療法展開のためのポイント

これは私が現場で活用している運動療法の考え方のため
他にもいろいろな考え方があるのでその1つを捉えてくださいね。

私が運動療法で改善させたいこととポイントとは?

①モビリティ

②呼吸

③骨盤のニュートラル

④モーターコントロール

この4つのポイントをベースに運動療法を構築しています。

まずは各関節の動きを出してあげること
そしてそれらを自由に使うために中枢での固定が必要ですが
ほとんどは呼吸が正しく行われていないために代償が出てしまっています。

正しい呼吸を促してから、骨盤帯をニュートラルに整えることで
関節運動をアクティブにコントロールすることができます。

もしかしたらもっといい方法があるかもしれませんが
私はこの流れで治療を行っています。

もちろん

疼痛がある場合は
除痛を優先していますよ!

<モビリティ>

モビリティに関しては

徒手的に改善させられるものは徒手療法でも良いかなと思いますが
大前提可動域制限がある場合は動作時に代償が出る可能性が高いため
優先的にチェックしていきます。

特に今回でいうと脊柱・骨盤帯の話なので

日常のライフスタイルで考えるとデスクワークが大きく影響してきます。

長時間のデスクワークにより
脊柱の可動性は低下し、股関節も常に屈曲位で座圧がかかっている状態です。

この状態が続けばどうしても身体の柔軟性は変化してしまい
姿勢や動きも悪くなってしまいます。

このブログでもよく出てきますが

ライフスタイルの影響で姿勢は大きく3種類に分かれてきます。

スウェイバック

フラットバック

カイホロードシス

姿勢だけで全て把握するわけにはいきませんが
姿勢によってどこの筋肉のバランスが悪くなっているのかを把握しておくのは
可動域制限の原因特定にためにも必要なことですね

また運動療法では

弱化した筋肉に刺激を入れ、短縮したり滑走が悪くなっている筋肉を伸ばすエクササイズを選択していきます。
評価から的確にこの選択が決まると大きく身体が変化しますね。

<呼吸>

どの姿勢においても共通して言えることですが

脊柱を支え、骨盤帯を安定させるための体幹の機能が低下していることです。

これは腹筋群が弱くなっている
腹筋鍛えれば大丈夫!というわけではありません。

脊柱と骨盤帯を正常なポジションで保つためには
インナーユニットと呼ばれる、横隔膜、腹横筋、骨盤底筋、多裂筋が機能している必要があります。

ここで特に大事になるのが横隔膜です!
(忘れられがちですが、横隔膜も筋肉の1つです)

横隔膜というのは、吸気で収縮する際に骨盤側に降りてくるように動いてきます。
ポンプの作用と同じで、横隔膜が降りることで腹圧が上がり、腹横筋、骨盤底筋、多裂筋も働きます。

しかし

姿勢の変化で肋骨が外旋してしまう(リブフレアなどといいます)と
横隔膜が下に降りることができず
腹圧があがらなくなります。

当然
腹圧が上がらなければ、他の筋肉も正しく機能してくれません。

これが脊柱・骨盤帯が不安定になってくる大きな原因です。

肋骨の評価は簡単です。

ASISと肋骨の下角と恥骨結合が一直線につながっていることです。
コスタルアングルという肋骨下角の角度が90度であるかどうかなどで見ても良いでしょう。

ASIS、肋骨下角、恥骨結合が一直線でない
コスタルアングルが90度以上

この場合は肋骨が外旋している可能性が高いです

この状態では
どんなに頑張っても腹圧は上がらないため脊柱も骨盤帯も安定しません。

中枢が安定しなければ、当然上肢下肢の末梢側も正しく機能しなくなります。

膝OAで来ている患者さんにおいても

もちろん膝周囲の影響は大きいのですが
全体的に評価をすると、腹圧が上がらない環境にあったということも少なくありません。

膝をコントロールするには
股関節及び骨盤帯のコントロールが不可欠です。
腹圧が上がらないことで、骨盤がニュートラルに保てず
歩行時に外方偏位しやすくなり、結果として膝に負担をかけてしまうのです。

意外と多いんですこういうケース。

なので、
たとえ下肢疾患でも、必ず中枢部分の土台を作り直す必要がありますね。

呼吸の影響を甘く見てはいけません。

<骨盤帯のニュートラル>

呼吸が正しくできる環境にできれば
自然とインナーユニットは活性化していくので
運動療法で促通もし易いです。

骨盤帯のニュートラル化に関しては

崩れていれば筋肉のインバランスも考えやすいため
どこの柔軟性を出せば良いかもわかりやすいです。

<モーターコントロール>

そして最後に

この記事でもよく話しているモーターコントロールになります。

脊柱・骨盤帯という中枢が固定点になることで
四肢が運動点として機能してくれます。

言われてみれば簡単な話ではありますが
身体というのは、固定点がないと運動点は機能しません。

固定点が不安定な状態では、正しい運動はできないのです。

体幹が重要というのは昔から言われていることですが
なぜ大事なのかといえば、こういうことです!

脊柱・骨盤帯が固定点となり四肢が運動点になる

これは身体の原理原則です。

固定ができればあとはそれを自由に動かす刺激をいれるだけです。

正しい動きを促すことで、固有受容器に刺激が入り、正しい動きを脳が再学習してくれます。
それにより良い動きから崩れないフィジカルを作ることができます。

ではここで

●正しい呼吸ができるためのエクササイズ

●骨盤帯をニュートラルにするエクササイズ

●体幹を固定点として四肢を動かすエクササイズ

この3点をお伝えしていきます。

もちろんエクササイズは患者さんによっていろいろ変わってくるので
ほんの一例に過ぎないですが、このエクササイズがどんな目的でやられているのか?
というのがなんとなく理解いただけたかなと思います。

私は現場では必ずこの手順で行っていきます。

少しボトムアップな感じかもしれませんが、抜け漏れがないため最終的には代償なく動くことができています。

エクササイズ例

どれも代償動作として考えられるのが肋骨外旋(リブフレア)と腰椎伸展になります

この代償は腹圧を上げて固定できていないと判断できるので、
このエクササイズから患者さんが今どの程度までコントロールできているのかを評価することも可能です。

なにからやっていいかわからない方は
この4つからスタートしてみてください。

今度これらのエクササイズの応用や代替エクササイズについても紹介しますね!

まとめ

運動療法というのは
メリットがたくさんあります。

徒手療法よりも効果が早く、持続性が高い。
さらに中枢神経系を巻き込み、運動野・感覚野を同時に刺激することができます。
セルフでもできるのでセラピストがいなくても実施することが可能。(経済的にも時間的にもいいですね)

その中で私はピラティスのようなボディワークを運動療法で活用しています。

正しく行うことで非常に効果の高い運動のため
徒手療法やインソール両方と併用することで、患者さんの状態をより良い状態にすることが可能です。

もしなからやってみればいいかわからない方は
今回紹介した内容や、最近の私の記事で紹介しているエクササイズから是非チャレンジしてみてください!

当然!
セラピスト自身もできなければ正しい指導はできませんので、ご自身でもやってみてくださいね!

運動療法で良い状態を作ると
インソールやシューズの効果は大幅に向上します!
これは運動療法とインソール療法を合わせてやってきたからこその結論ですが
正しく行えば大きく動作が変わります!

運動療法の活用に慣れてきたら
是非インソールやシューズ療法と併用して活用してみてください!

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