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反り腰を改善するにはなにをする?

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何をすれば綺麗に立つことができるの?

意識するだけでは綺麗に立つことはできない

どうすれば反り腰を改善できるのか?

セラピストになると必ず悩むポイントになるのではないでしょうか?

特に反り腰に関しては腰部痛だけでなく
膝痛などの下肢疾患の人にも大きく影響する姿勢

患者さんの中では反り腰の人がやはり半数を占めているように現場では感じています。

歩行や片脚立ち、スクワットなどの動的アライメントの評価が非常に大事といつもお話はしていますが

やはり静的アライメントの状態も評価して改善できるようにすることは

患者さんの痛みを改善させるために必要な要素の一つです。

あなたも患者さんを評価する際、割と優先的に姿勢をチェックしませんか?

姿勢チェックというのは治療する前の情報収集として非常にたくさんのことが得られるため
治療を進めるに当たって非常に重要な評価項目なのです!

姿勢は意識下ではコントロールできないため
筋肉の柔軟性や筋肉などで無意識下でコントロール・保持する必要があります。

私は若手の頃
「こういった状態を意識しましょう!」という全く意味のない指導をしていたころもありました・・・
大変お恥ずかしい限り・・・

姿勢というのは身体のコンディションを視覚的に表します。
良い姿勢にするためには良いコンディションとなるフィジカルの環境を作るしかありません!

今回は

姿勢、特に反り腰を改善するための運動療法について

お話していきます。

徒手療法だけではどうにも姿勢が戻りやすい
どこを動かせば姿勢は変わるのかわからない

そんな人には今回の内容はお役に立てるかなと思います。

ぜひ最後までお読みください!

目次

そもそも姿勢の種類は?

良い姿勢というのを考えてみましょう。

◉耳たぶ

◉肩

◉股関節

◉膝関節

◉外くるぶし

これらを結んだ線がまっすぐであれば、最も筋肉のバランスが良く負担がかかりにくい状態です。

どんな姿勢だろうと、この姿勢を目指すということには変わりはありません。

これは姿勢評価において基礎的なところなので、再確認しておきましょう!

もちろん理想の姿勢を維持できれば良いのですが、
ライフスタイルの影響でどうしても崩れてしまいます。

身体の痛みというのは
痛いところが原因とは限りません。

むしろ他の部位が短縮や伸張されたりして姿勢が悪くなっていることで
結果として他の部位に負荷がかかり痛みが出ていることのほうが多いです。

なぜ姿勢の崩れを把握するのが大事かというと
その原因部位がどこなのかを把握するためにあります。

姿勢によってどこに負担がかかるのかが分かれば、
原因部位も特定しやすいです。

それが大まかに3種類の姿勢になるのです。

こちらになります!

猫背(Sway Back)

背中がまっすぐ(Flat Back)

反り腰(Lordosis)

この3種類になります。

Screenshot

その中でも特に女性に多く見られるのが

反り腰(ロードシスなんて言われます)

になります!

反り腰とはどのようなものなのか?

反り腰と言っても正直「これが反り腰です!」というような細かい定義はありません。

しかし、ある程度この状態のことを反り腰という姿勢は存在します。

反り腰というのは、
骨盤が後傾し腰椎の前弯が過剰になっている状態のことです。

後ろに強く反っている状態が続いているのです。

もともと人間の背骨というのは基本的にS字に弯曲しています。

なので、

ある程度は反りのような状態にはなっているのですが、
これが過剰になっていると腰に強いストレスがかかってしまうのです。

腰椎というのは

前後に前屈したり後屈したりするような動きに関わりますが
常に後屈が強い状態というのは
関節の後方が圧迫されるようなストレスが掛かり続けます。

そして筋肉も常に縮こまることで、
血流の低下、筋肉そのものが潰れるような圧迫負荷がかかり続けるのです。

反り腰の状態というのは
常に関節や筋肉に負荷をかけてしまう良くない姿勢なのです。

ではその反り腰の原因はなんなのか?

反り腰の原因

反り腰の原因は非常に多いので、今回は大きく2つの要素についてお話します。

その2つというのは

・ハムストリングスの筋力低下

・脊柱のコントロールの低下

〜ハムストリングスの筋力低下〜

ハムストリングスは骨盤の後方から膝裏の方まで走行している腿裏の筋肉ですね。

基本的には膝を曲げる筋肉ではありますが、
その付着部から骨盤を後傾させる機能もあります。

しかし、

デスクワークが多いと座位姿勢が長くなり、
長時間ハムストリングスが座面からの圧を受け続け、
それによる血流低下で柔軟性が低下します。

筋肉は柔軟性が低下すればもちろん筋力も低下しますので、
骨盤を後傾させるという力を発揮できなくなります。

そうするとどうなるかというと、

骨盤を前傾させる筋肉のほうが強くなり、
骨盤が前傾しやすくなります。

骨盤が前傾すると

同時に腰椎は伸展方向に動くので、
前弯が強くなってしまいます。

ハムストリングスの筋力が低下すると、

腰椎は前弯しやすく負担がかかりやすくなるのです。

〜脊柱のコントロールの低下〜

今更ながらの話ではありますが

脊柱というものはそれぞれ関節があるため動かすことができます。
(他動的にも自動的にも可能です!)

しかし、

PC作業やスマホ操作の継続で、
猫背や反り腰になりやすい人というのは、
胸椎が常に屈曲状態にあり、伸展がしにくくなります。

この状態で背筋を伸ばそうとすると、腰椎の伸展で代償しようとします。

あなたも油断すると、立ち上がろうとして身体を起こそうとすると、腰でクイッと伸びようとしますよね?

これは実は胸椎が硬いせいで腰椎で自然に代償しているのです。

そうすると、
腰椎は伸展の動きに慣れてしまい、 背骨一つ一つについている固有受容器という「動きのセンサー」がうまく働かず、 腰椎を屈曲させるコントロールができなくなります。

結果として、
常に腰椎を伸展や前弯させる動きをとってしまい、負担をかけてしまうのです。

関節そのものの可動性が良くても、センサーが働かずモーターコントロールができなければ
代償運動が起きてしまうのです。

反り腰だとどこに負担がかかるのか?

反り腰だとどこに負担をかけるかですが

●脊柱起立筋

●大腿直筋

●広背筋

このあたりが常に緊張状態となり滑走不良による柔軟性低下を引き起こします。

脊柱起立筋の緊張状態が継続すれば
脊柱のモーターコントロールが上手く機能せず
腰椎伸展優位による後方の圧迫ストレスにも繋がります。

大腿直筋の緊張状態が続けば、
膝蓋骨に対して常に牽引する力が加わり、
膝蓋靭帯へのストレス、膝蓋骨の動きの制限、それによる脂肪体の動きの制限などに繋がります。

広背筋の緊張状態が続けば、
肋骨が開いてしまいリブフレア状態となり、
横隔膜が機能せず体幹の固定ができなくなります。

ロードシスは

背骨のカーブが緩やかなS字ではなく、腰骨の部分だけ過剰に反っている状態のことです。

また、骨盤が前に傾いている状態を指します。

常に腰のキツさや前腿に強い張り感を感じるくらい
大腿や腰部に強い負担がかかってしまいます。

痛みとしても後方に反る動作や、立ち上がり、立っている状態でも
腰部に疼痛があることがあります。

ではこの反り腰(ロードシス)を抑えるために必要な運動療法とは?

反り腰を抑えるための運動療法

反り腰の大きな原因となっているのが

●ハムストリングスの筋力低下
●脊柱のコントロールの低下

この2つになります。

まずはこの2つを整えるだけでも姿勢が整いやすくなります。

私が現場レベルで実践している反り腰を抑える運動療法はこちらです!

<エクササイズ1>

①仰向けで膝は立てておく
②お尻の下からゆっくり臀部を持ち上げます(この時腰はまだ浮かせません)
③臀部→骨盤→腰椎と徐々に浮かしていきます。
④腰まで上がったら、今度は腰→骨盤→臀部の順番におろしてきます。

簡単に言えば「ヒップリフト」の運動ですが
一気に上げようとすると、腰椎伸展してしまいまた腰が反ります。

これを防ぐために、ゆっくりコントロールしながら動かします。

やってみると自覚しやすいですが、
このコントロールする練習をすると、自然とハムストリングスと腹部に力が入ります。

そう! ハムストリングスのトレーニングにもなるのです。

これは脊柱のコントロールだけでなくハムストリングスの強化もできるエクササイズなのです。

一石二鳥なので私はよく使う運動療法です。

<エクササイズ2>

Screenshot

①仰向けで膝は立てておく
②両手を天井に伸ばす
③両脚を持ち上げる(股関節と膝関節90°くらいに)
④片方ずつ脚を下ろし、また持ち上げる
⑤左右交互に繰り返す

ポイントは

脚を持ち上げる前に、腰椎を地面に押し付けるような感じにお腹を凹ませておく
→そうすることで脚を持ち上げたときに腰椎の伸展を抑えることができる。

腰を反らずに脚を動かすエクササイズです。

腰椎を伸展しないようにコントロールしながら脚を動かしていきます。

油断をするとすぐ腰が浮いてしまうので、必ず地面につけながら行いましょう。

腹部にも力が入った状態で下肢を動かすという二重課題ではありますが
これにより自然と体幹部で固定しながら下肢を使えるようになります。

<エクササイズ3>

Screenshot

①正座をして両肘を床につけた状態
②片方の手を後頭部に当てる
③広げた肘を床方向に下ろす
④肘を中心に天井方向に広げる

おさらいですが

ロードシスの硬くなりやすい筋肉は

脊柱起立筋群
広背筋

ですね

特に広背筋というのは硬い状態だと
肋骨が広がりにくくなり腹式呼吸ができなくなるため
余計に肩が上がりやすい呼吸になってしまいます。

脊柱起立筋の硬さは背骨の動きを制限させ、柔軟に動かしづらくなります。
特に背骨は反った状態というのは交感神経が優位となるため
その状態で固定させるわけにはいきません!
(反り腰というのは交感神経にスイッチしやすいです)

ポイントは

●肋骨周りと肩甲骨周りに付着する広背筋の柔軟性を出して腹式呼吸がし易い環境にしてあげること
●背骨を動かして脊柱が常に反っている状態を変えてあげること

反り腰の要因はたくさんありますが、

ハムストリングスの筋力低下と背骨のコントロールの低下は
デスクワーカーの人にとって非常に起こりやすい要素です。

反ってしまう力に負けないように
コントロールできる力をつけさせましょう!

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