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そもそも膝内反モーメントってなんですか?

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変形性膝関節症は膝にかかる内反モーメントを減らすことが大事である!

変形性膝関節症の患者さんへの対処としてはよく言われることですね!

私もこのように習いました。

あなたもそうではないですか?

変形性膝関節症の患者さんはとにかく内反モーメントを減らしてあげて
膝へかかる負担を減らしてあげよう!

これはもちろん間違っていないです!

今も変わらずそう思っています。

ですが

そもそも内反モーメントってなんだ?

モーメントってよくわからないのだが・・・

そんな人はいませんか?

関節モーメントってイマイチよくわからないですよね?

私もそうでした。

新人の頃は全くと言っていいほど関節モーメントについて理解できませんでした。
(正直今でも苦手意識があります)

変形性膝関節症は膝内反モーメントを減らすことが大事とはわかるけど

そもそもモーメントについてわからないから

結局どのように変形性膝関節症に対処していけばよくわからない。

もしこのように思っていて
変形性膝関節症の患者さんへの対応で迷っている人がいれば

この記事はお役に立てるかも知れません!

今回は

膝内反モーメントから紐解く変形性膝関節症

についてお話します。

モーメントのことをもう少し知りたい
変形性膝関節症を力学から改善したい

そんな人は是非最後までお読みください!

目次

膝内転モーメントって何?

ずばり、

膝が内転方向に動くモーメントのことです。

そもそも「モーメント」とはなんぞやというところですが

日本語でいうと回転力です。

つまり、関節モーメントというのは

「関節にかかる回転力」のことです。

ということは、

膝内反モーメントというのは

「膝の内転方向に加わる回転力」ということになります!

変形性膝関節症の方の歩行では膝内反モーメントは2回大きくでてきます。
◉立脚初期から中期の間のタイミング
◉立脚後期のタイミング

え、膝は内転なんてしないんじゃない?って思いますよね?

もちろんしません。

なので、
負荷がかかると変形するわけです!

ちなみに回転中心から作用する力点までの距離でモーメントは算出できます。

モーメント(M)、力(N)、距離(m)とすると

M=Nm

という式になります。

つまり

「かかる力が増す」or「距離が離れる」と関節モーメントが増します。

上の絵だと①が最も内反モーメントが大きいです。

膝関節軸からの距離が最も長いからです。

あとは体重が重ければ重力かかるので内反モーメントも増します。

膝OAの人は体重を落としなさいってのは間違っていないということです。

KAMを減らす戦略

ではこのKAMをどのように減らせばいいのか?

人間は勝手にKAMを減らす戦略をとります。

そう! 代償動作です!

The effect of changing the foot progression angle on the knee adduction moment in normal teenagers – PubMedThe effect of changing the foot progression angle on the peakpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑の報告では、爪先を外側に向けることでKAMが減ったとしています。

つまり、

膝OAの人が無意識的にKAMを減らすために爪先を外側に向けることは理にかなっていると言えます。

逆を返せば爪先の方向を前方に修正することでKAMが大きくなり、

膝関節への負荷が上昇して、疼痛が増悪するっていうことも考えられるわけです。

ただこれはもちろん代償動作なので

KAMは減らすことができますが、それ以外に負担がかかることになります。

この②の絵はつま先は動いてないですが、

つま先を外側に向けた時をイメージして作ってあります

つまり、

床反力作用点を外側にずらしているわけです。

そうすると重心線からの距離が近くなりますからKAMが減ります。

Reorganization of equilibrium and movement control strategies after total knee arthroplasty – PubMedThis work was aimed at identifying changes in posturomotor copubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑の報告では、立脚肢への体幹の傾きがKAMを減らすといわれております。

これも同様に体幹の制御を強引に修正してしまうとKAMが大きくなる可能性があります。

そうすると違う代償が出てきたりもありえます。

写真3

③の絵は体幹は動いてないですが重心位置はズレた方向にしてあります。

これも同様にKAMを減らします。

Potential strategies to reduce medial compartment loading in patients with knee osteoarthritis of varying severity: reduced walking speed – PubMedPatients with less-severe OA adapt a walking style that diffepubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑では歩行速度の低下がKAMの低減に寄与すると報告しております。

Reorganization of equilibrium and movement control strategies in patients with knee arthritis – PubMedThe purpose of this study was to identify changes in equilibrpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑ではKAMには言及していませんが、

膝関節炎になると立脚時間が減ると報告してます。

これも膝への負担軽減のための反応だと考えられます。

KAMを減らすアプローチ

順当に考えれば

「体重を減らす」

「変形の修正」

ができれば減ります。

おさらいですが
変形性膝関節症のゴールはKAMを減らして効率的な歩行にすることです。

しかし、

なかなか難しいですよね・・・

もちろん、器質的に破綻しておらず機能的に変形しているような状態であれば何とかなります。

しかし、そんな人ばかりではありません。

それが現実です。

では、膝OAの伝統的アプローチといえば大腿四頭筋トレーニングですね!
(私も最初はとくに思考停止でやっていた記憶があります)

The association of quadriceps strength with the knee adduction moment in medial knee osteoarthritis – PubMedNo significant association was observed between quadriceps stpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑では大腿四頭筋の強さとKAMとは関連なかったと報告しております。

Does knee malalignment mediate the effects of quadriceps strengthening on knee adduction moment, pain, and function in medial knee osteoarthritis? A randomized controlled trial – PubMedQuadriceps strengthening did not have any significant effectpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑でも大腿四頭筋トレーニングをしてもKAMは減らなかったとしています。

しかし、
アライメントがノーマルに近ければ近いほど大腿四頭筋トレーニングにて疼痛が減弱したとしています。

さて、ここで考えられるのは大腿四頭筋トレーニングでKAMは減らないけど、

アライメントがそこまで崩れていなければ疼痛の減弱には効くよ!!ってことです。

そして、股関節の外転筋群トレーニングも効果的と言われてます。

Effect of a home program of hip abductor exercises on knee joint loading, strength, function, and pain in people with knee osteoarthritis: a clinical trial – PubMedHip abductor strengthening did not reduce knee joint loadingpubmed.ncbi.nlm.nih.gov

こちら↑では股関節の外転筋群トレーニングにてKAMを減らせるか!?という研究をしております。

結果としては、

股関節外転筋トレーニングにてKAMは減りませんでした。

しかし、股外転筋トレーニングで膝の疼痛は減ったとしています。

トレーニングもアライメントが崩れていない環境であれば効果的

膝痛を減少させるために必要なのは
◉正しくトレーニングの刺激を入れること
◉接地アライメントを整えられる環境にすること

これらが非常に大事になります。

筋力だけ強化しても、正しいアライメントでなければ効果が薄いですし
KAMもなかなか変化しません。

しかし

接地時のアライメントを筋力以外でコントロールできたらどうでしょうか?

そうすればKAMも減少できるし
筋力トレーニングも効果が出るため疼痛減少に繋げられます。

その環境というのがインソールというわけです!

医療用矯正インソールであるフォームソティックス・メディカルは

足部から下肢のアライメントを整えるのに非常に優れたインソールです。

もちろんこれを入れただけで全ての下肢障害が治るわけではありません!

インソールでアライメントを整えた状態を作ったうえでトレーニングを行うことで

KAMを減少させつつ正しく筋力強化が可能です。

そうすることで膝痛を大きく抑えることが可能になります。

実際に私も、インソールを選択肢として持ち合わせていないときと比べると

インソールを土台としてアライメント修正した状態のほうが筋出力の促通もしやすい上、
疼痛も抑えられているケースが多いです。

そんな環境を作れるのがインソールの最大の強みだと私は感じています。

もしまだその環境が作れていなかったら
ぜひすぐチェックしてみてください!

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