「歩行に必要な筋肉っていろいろあるけど、どこから整えたら良いのかわからない」
「これだけはやっておくべきエクササイズが知りたい」
歩行だけでなく、良い姿勢を作るためにどうすればいいのか?
という質問はたくさんもらいます。
患者さんにも伝えられるような
これだけはやっておいてほしいエクササイズ
あったら良いですよねぇ
もちろんすべての人に適応するエクササイズというのはないのですが
多くの人が日常のライフスタイルから機能不全を起こしやすい筋肉は存在するため
定期的に刺激を入れて整える必要があります。
特に大事な筋肉の1つが
ハムストリングスです!
ハムストリングスの機能は
歩行や姿勢だけでなく
下肢疾患や腰部疾患にも影響する非常に重要な筋肉の1つです。
そして日本人のライフスタイルから
デスクワーカーはハムストリングスの機能不全を起こしやすい
そうなると、
やはりハムストリングスの機能を整えるためのエクササイズは必須になってきます。
今回は
そんなハムストリングスの機能のおさらいと
効果的に機能させるためのポイントとエクササイズについてお話します。
大事な筋肉なんだけど
今更ハムストリングスについて聞きづらい
でももっと活用できるようになりたい!
そんな人には今回の内容はお役に立てると思います。
私もいつもこの記事を書く度に自分の知識のおさらいと再学習になっていますが
この足病学ブログがあなたの知識の整理や次の学びのきっかけになれば嬉しいです。
ぜひ最後までお読みください!
ハムストリングスの機能のおさらい
まずはハムストリングスの機能についておさらいしましょう!
そもそもこの筋肉の役割はなんなのか?
●膝関節を屈曲、股関節を伸展させる機能(OKC)
●膝関節を伸展、骨盤を後傾させる機能(CKC)
この2つが代表的な役割になりますね。
●膝関節を屈曲、股関節を伸展させる機能(OKC)
うつ伏せの状態で膝を曲げたらハムストリングスが働きます。
股関節を内旋させれば内側ハムストリングスが働きます
股関節を外旋させれば外側ハムストリングスが働きます。
この機能はもっともシンプルなものなので、
忘れていたら、そのまま暗記してしまいましょう!
筋力のトレーニングだけでなく、
評価としてもレッグカールは非常にわかりやすいですね。
特に外側と内側との筋力差を見るときにはめちゃくちゃわかりやすいので便利です。
●膝関節を伸展、骨盤を後傾させる機能(CKC)
荷重下におけるハムストリングスの活動は、
膝関節屈曲0-60°までの範囲において大腿四頭筋の共同収縮となる。
ハムストリングスのレバーアームは股関節が膝関節より大きいため、
ハムストリングスの収縮時によって
膝関節よりも股関節伸展の力が勝り、結果として膝関節伸展が起こる。
https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-642-72782-5_9
これ知ってましたか?!
私はもちろん知りませんでした!!!笑
CKCで膝関節屈曲0-60°の範囲では、ハムストリングスは膝伸展に作用するのです。
綺麗な蹴り出し動作をするためになぜハムストリングスが必要になるのか
改めて理解ができますね!
これ結構大事なポイントですよ!
この動きには条件があり
骨盤前傾位でハムストリングスは膝伸展作用を起こすということです。
これはレバーアームの問題ですね。
●ハムストリングスと股関節中心
●ハムストリングスと膝伸展中心
このレバーアームの差が力の差を生み出し
股関節伸展→大腿骨遠位が後ろに引っ張られて結果的に膝が伸展する
ということになります。
なので
骨盤がそもそも後傾位の状態では成り立ちません。
SWAYBACK姿勢であったり
腸腰筋の機能不全による骨盤後傾や
ハムストリングス自体が短縮していて骨盤後傾している
という状態であれば
ハムストリングスは膝伸展の作用は発揮できないのです。
歩行でもそうですし、スポーツ動作でも同様ですが
ハムストリングスというのはCKCで働くことがとても大事になります。
(よくよく考えれば、膝屈曲をめっちゃ使うようなシーン、日常にほとんどないんですよね・・・)
この大前提を知ったうえで、
ハムストリングスを効果的に機能させるために必要なことをお伝えします!
ハムストリングスが立位で機能するには?
①腸腰筋の固定点を作る
②骨盤前傾位を保持させる
③上半身重心のコントロール
この3つが必要になります!
①腸腰筋の固定点を作る
腸腰筋を機能させることで骨盤をロックさせることができます
腰椎前弯。骨盤前傾
この2つのロックを作り出すことで、ハムストリングスを伸ばすことができます。
ここは腸腰筋の求心性収縮をメインに活性化させていく必要があります。
②骨盤前傾位を保持させる
次に骨盤前傾を保持させるために
ハムストリングスの柔軟性を上げていく必要があります。
ただハムストリングスをストレッチで伸ばすだけでは、骨盤の前傾を出せないので
腸腰筋のスイッチを入れつつ、ハムストリングスを伸ばすことができればGOODです。
③上半身重心のコントロール
上半身重心はTh7-9あたりにあります。
せっかく上2つで腸腰筋が機能し、ハムストリングスの柔軟性も良くなってきたとしても
頭部前方位の姿勢や猫背姿勢だとうまく機能しません。
多くの現代人はデスクワークの影響もあって上半身重心が後方に落ちています。
この状態ではハムストリングスを遠心性収縮で働かせて機能的な立位にすることが難しいです。
上半身重心も正しいポジションに修正してあげることも大事になります。
すべてを網羅するならピラティスを使ったエクササイズも有効です!
私はたまたま運動療法を活用していく上でピラティスを活用していますが
ハムストリングスを遠心性収縮させ、腸腰筋にスイッチ、胸椎伸展させるようなエクササイズも結構あるのでとても便利です。
とはいえ、専門のマシンが必要なケースもあるので
今回はマット上でできるエクササイズを紹介していきます。
ハムストリングス活性化のためのエクササイズ
最後はインソールでより蹴り出しやすい環境へ
ハムストリングスが機能しやすくなることで
蹴り出しは非常にスムーズになります!
もちろんエクササイズでこれを作り出すだけでもめちゃくちゃ良いのですが
良い動きを維持させるなら、インソールを入れるところまでやりましょう!
特に足関節背屈制限がある人は、
そもそも股関節伸展が出づらい環境にあるため
ハムストリングスが機能しづらくなります。
せっかくエクササイズで活性化させたのにもったいないですよね・・・
もし足関節の動きに制限があれば
インソールで整えてあげることで、スムーズな推進ができるようになります。
この合わせ技が一番効果があるなと私も現場で感じています。
その点では医療用矯正インソールのフォームソティックス・メディカルは
アライメントを整えて正しい関節運動を促してくれるため
背屈制限の改善にも繋がります。
今回のエクササイズ×フォームソティックス・メディカル
ぜひ試してみてください!
まだフォームソティックス・メディカル使ったことがない方は
ぜひこちらからチェックしてみてください!
▼フォームソティックス・メディカルとは?
日本最大規模となる1936名が認定され、
全国47都道府県704院で導入されている世界的なインソールです。(2023年10月現在)
足病学エビデンスに基づく世界的な矯正インソールであるフォームソティックス・メディカルは、
足病学先進国であるニュージーランド、オーストラリアでトップシェアであり、
矯正インソールの業界で唯一40以上の論文が発表されている、
エビデンスに基づく信頼性の高いインソールです。
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