こんにちは、PTタイガーです!
今回は「足の骨を覚えるためのたった1つの方法」というテーマで書いていきます。
この記事を読むことであなたのこんな悩みを解決します!
・解剖学が苦手、嫌い
・足の骨がたくさんあって覚えられない
・実は足根骨の位置がよく分かってない
たった1つの方法は・・・
早速ですが、そのたった1つの方法を教えます。
それは・・・・
「ゴロで覚える」です。
・・・
というのはウソです 笑
もちろん試験勉強対策でゴロで覚えるのはすごくいい方法なのですが、
ここではあくまで、「臨床に役立つ」という意味での覚えるです。
一応、ゴロで覚える方法も書いておきますね!
といった感じです。
それでは本題に戻って、その方法とは
「単純に名称を覚えるのではなく、機能と構造を合わせて覚える」です。
そもそも、人間の記憶のメカニズムとして
人間の脳は、意味のある情報をより効率的に処理し、記憶すると言われています。
そのため、単純に記憶するよりも、その情報に意味や文脈をを与えることで
記憶がより強固になり、長期的に保持されやすくなるのです。
前置きが長くなりましたが、
ここから、具体的な骨の名称を通して
どうやって単純な骨を意味づけして覚えていくのか、詳しく解説していきますね!
1.人体最強の骨 脛骨
まず最初は、脛骨についてです。
脛骨は、下腿の骨ですが、距腿関節を構成する骨なので足の骨に加えました。
その機能としては上体の重さを全て支え、足部に伝達する骨です。
そのため、垂直荷重に非常に強いと言われており、
1000kg以上つまり1tの重さを支えることができます。
1tっていうと、競走馬が500kgくらいなので、競走馬2頭が乗っても壊れないくらい。
めちゃくちゃ強い骨ですよね。
Quennevilleらの研究によると、脛骨に垂直に圧をかけた際に骨折に必要な力は約12000Nであった[1]
ですが、、、そんな垂直荷重にめちゃくちゃ強い脛骨にも弱点があります。
それは、「回旋ストレス」です。
脛骨は歩行やランニングにおいて、曲げモーメントと垂直軸に対する捻りモーメントが加わります。
※垂直軸に対する床面との摩擦によって生じる回転力をフリーモーメントと言います。
そして、脛骨の変形は、フリーモーメントと関係があったとの報告[2]や
脛骨疲労骨折の既往歴があるランナーは、そうでない人に比べフリーモーメントが大きかったとの報告[3]もあります。
これって、よく変形性膝関節症の患者さんにみられる過剰な脛骨の湾曲とも繋がってきそうな話ですね。
こんな感じで、一つの骨に関してもその特徴を考えていくと、
臨床に直結するところまで辿り着くことができます。
そして、ここまで来れば、脛骨という名称と、その機能が紐づくので、簡単には忘れない、
そんな感じになるかなと思っています。
さらにオススメは簡単な図として自分でまとめておく、ここまでしておくとより頭の整理になります。
2.足の動きをナビゲートする骨ー舟状骨
イラスト見ていただくとわかりますが、
舟状骨の距骨との関節面の窪みが舟の形状に見えますね。
そして英語ではnavicular(ナビキュラー)と表記します。
このnavicularの語源に関連する言葉にnavigation(ナビゲーション)があります。
このナビという言葉は、カーナビの「ナビ」です。
舟で航海し、目的地まで辿りつく、そんな一連の意味づけができそうです。
ちなみに舟状骨は内側縦アーチも最も高い部分の骨です。
距舟関節を構成していて、
距骨からの荷重を内側へ伝える=ナビゲートする
そんな風にも考えられますね。
とまあ、こんな風に若干こじつけのような感じもしますが、
こんな感じで名称と機能を合わせて覚えていくと、
臨床にも役立つヒントを見つけることができますし、
誰かに教える時にも、豆知識として役に立つと思います。
ラーニングピラミッド
ちなみに、最初に書いた記憶に関連して、ラーニングピラミッドはご存知でしょうか?
これはアメリカ国立訓練研究所というところが発表した学習の定着に関するモデルになります。
このモデルで言うと、ブログは文章を読む、読書に近いとすると記憶の定着は10%程度でしょうか。
つまり、このブログを見ただけでは明日には内容のほとんど忘れてしまうということです。
でも、次の日にこのブログの内容を誰かに話して共有するとどうでしょうか。
この内容を自分なりに噛み砕き、他者に教える。
という行為をするだけで、記憶の定着にはかなり差が出てきそうですね!
ぜひ今日読んだ内容を忘れないうちに誰かと共有してみてください!
まとめ
最後にまとめです。
足の骨を覚えるためのたった1つの方法。
それは・・・
「単純に名称を覚えるのではなく、機能と構造を合わせて覚える」
でしたね。
今回は脛骨と舟状骨を例に出しましたが、
足部の骨には全てそれぞれの役割があります。
ぜひあなたも、単純に名称を暗記するのではなく、
それぞれの骨が持つ機能を調べたり、イメージしながら覚えてみてください。
もし、足の骨だけでなく、関節やその他の構造もまとめていっぺんに学習したい。
そう思っているのであれば、こちらの講座をお勧めします。
足部の基礎を全て網羅した講座になります。
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それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
参考文献
- Yang PF, Sanno M, Ganse B, Koy T, Brüggemann GP, Müller LP, Rittweger J. Torsion and Antero-Posterior Bending in the In Vivo Human Tibia Loading Regimes during Walking and Running. PLoS One. 2014;9(4):e945251.
- Quenneville CE, McLachlin SD, Greeley GS, Dunning CE. Injury tolerance criteria for short-duration axial impulse loading of the isolated tibia. J Trauma. 2011 Jan;70(1):E13-81.
- Milner CE, Davis IS, Hamill J. Free moment as a predictor of tibial stress fracture in distance runners. J Biomech. 2006;39(15):2819-251.