こんにちは、あしか協会代表理事の木村誠です。
今回はインソールカスタムで絶対やってはいけない3つのことについて解説します。
ここで言うインソールとは
ニュージーランド、オーストラリアなど
足病学の最先端をいく国々でトップシェアの
医療用矯正インソールFormthotics Medecal(フォームソティックス・メディカル)のことです。
インソールカスタムでやってはいけない3つこと
みなさんはどんなことだと思いますか?
早速1つ目から解説していきたいと思います。
※このブログの内容を動画で見るなら一番下へ
① 何も考えずとりあえずパーツを貼る
よくある入谷先生のインソールのようにミリ単位で調整して…
みたいなものが日本の足底板の常識としてあるので
どう貼り付けるのか=作成技術のような前提があるかもしれませんが
実は世界的に見て足の専門医が用いる治療法においては
カスタムは絶対必要ではないというエビデンスが出ているんです。
フォームソティックス・メディカルも例に漏れずノーマルで十分に効果を発揮してくれます。
フォームソティックス・メディカルは足を矯正しながら馴染んでいくので
カスタムしなくても自動的に使用者の足に合った形になります。
ですので基本的にカスタムなしで治せるインソールということになります。
もちろん高い技術でもってカスタムを施し
さらに上の治療効果をもたらす余地もあります。
なのでそんなに詳しくなくても
とりあえず処方すれば多くの下肢障害に対応できますし、
ノーマルでは痛みが取りきれない場合には
カスタムでよりその人の症状に最適化して対応できます。
なんですが。
扁平足が酷いから
ニーインが酷いから
舟状骨の落ち込みが酷いから
ノーマルではなくカスタムで対応しよう。
みたいな考え方はダメです!
確実に…ダメです!
そんな考え方は足病学にはありません。
こういった短絡的な考え方をしないためには
問題解決のための3ステップを踏みましょう。
Step1.問題の根本原因を突き止める
ようは評価・検査です。
ここで間違えれば後が全部おじゃんになりますよね。
間違った評価のもと優れた治療戦略を実行すると…
どうなるかはわかりますね?
Step2.最適な解決策を考える
治療方針の決定です。
これは評価に基づいてされるわけですが
このStep2をしっかりやれている治療家は少ない。
そう感じています。
例えばですが
鍼灸師の方が行う治療は鍼灸です。
そのため鍼灸前提での評価をしてしまいます。
そうなると最適な治療ではなかったりしますよね。
当然インソール前提の戦略でも同じことが言えます。
とりあえず…という治療はプロとしては失格ですよね?
ではなぜこれが良くないのか。
逆効果(悪化)になることがあるから。
患者さんの唯一無二の体に損害を与えることになります。
治療はルーティンではなく考えて行いましょう。
Step3.解決策を実行する
正しい評価に基づいて考えた解決策は実行するべきです。
そうでない場合は実行すべきではありません。
インソールのカスタムで言えば
なぜそのパーツを使ったのか?
パーツの有り無しでどんな差があるのか?
どういった理由でパーツを選んで
どの組織へのストレスをどう変えたいのか?
そもそもなぜインソールを処方するのか?
しっかり答えられるかが重要です。
② 見立て&検証の概念がない
この見立て&検証は全ての治療家がやるべきことです。
患者さんから得た情報をもとに
この人にはこう介入すればこうなるだろうなと、
不確かな未来に対して見立てをたてますよね。
その見立てを実行するって話です。
実行したら?
見立てが正しい(最適だった)のか検証しますよね。
もし最適でなければ別の見立てが必要になります。
優れた治療家というのはこの見立て〜検証を瞬時に行います。
優れた治療家とはつまり、治せる治療家です。
では、治せる治療家の脳内を覗いてみたいと思います。
患者さんが来ました時点ではまだ白紙ですね。
そこからまず始まるのが現状把握ですね。
これをするためには評価や問診が非常に重要です。
ただし、この現状把握の前にやりがちなことが…
現状把握がはっきりしないうちに目標設定をしてしまう。です。
今どこにいるか分からないのに、目的地は決められませんよね。
現場レベルで言えば、評価もろくにせずに
マッサージしたり、物療を当てたりなどです。
現状把握したら次にやるべきは
戦略を立てることです。(しかも控えありで)
戦略が決まったら戦術の実施です。
目標までひとっ飛び!とはいきません。
ひとつひとつクリアしていきましょう。
この戦術とは物療、テーピング、インソール、マッサージ、鍼灸、栄養、トレーニングなど
そしてこの戦術一つ一つの効果を検証しましょう。
実行して、ハイOKなんてことはしちゃダメです。
インソールを使用 → 見立てより効果が薄い → カスタムする
自分が選択した戦術の効果が期待したほどではなければ素早く他の戦術に移行する。
優れた治療家は実行→検証→改善の流れがとにかく早いです。
③シューズを気にせずインソールばかり気にしている
これ、一番大事かもしれません。
初心者の頃はインソールをどういう風にカスタムしようか。
こればかり考えてしまいがち。
しかしインソールはあくまでシューズの一部であって
インソールを単体で使うことは100%ありあません。
インソールはシューズに入って初めて機能します。
インソールを変える=シューズの一部を変えている
インソール(細部)を変えるよりもシューズ本体(器)を変えた方が
どう考えてもインパクト(効果)は大きいですよね。
職人気質な治療家が陥りやすい罠です。
なのでインパクト(効果)で意思決定しましょう。
ここにあるように最優先はシューズです。
インソールを変えるよりもシューズです。
シューズを変える方がインパクトは100倍大きいです。(これマジで)
ではシューズの何を変えるのか?
重要なのはサイズ、モデル、古さ(使用感)
モデルの話をしがちですが、大事なのはサイズです。
米国NIKEのビッグデータ調査によると、NIKEシューズを購入したアメリカ人の約50%がサイズ間違いをしているそうです。
ランナート足の治療院の約2000人のデータでも同じようなデータになっています。
約半数の方にサイズ変更を提案しています。
モデルの話はその先です。
インソールの話はさらにその先です。
そしてインソールであれば後足部、中足部、前足部の中で
ダントツで後足部アプローチがインパクト出ます。
バイメカ的に考えてください。
踵骨距骨下関節の崩れは中足部、前足部へ大きな影響を与え、その逆は起こりません。
具体的にどういう順番で進めるかはこちらをご覧ください。
大事なのはサイズ評価、モデル評価、古さ評価
サイズ間違いが半数以上なのでサイズ変更を提案します。
ランナート足の治療院でとても重要にしている部分です。
この部分だけで数十分かけて説明します。
モデル評価のモノサシについてはまたの機会にでも。
ここまででモノの評価が終わったらカラダの評価に移行します。
見立て検証の結果インソールが必要と判断すればインソールを使用します。
カスタムが必要になれば後足部から行います。
この9ステップはすでにインソールを取り扱っている認定院向けの情報なので
インソールを使っていない人は前提共有ができていないので、?マークかもしれません。
以上ここまでの内容で今回は終了となります。
インソールベースで説明しましたが
この内容はインソールに限った話ではないですよね?
治療、パフォーマンスアップ全般で言えますよね。
言われれば当然ですが、やりがちなことですから気をつけたいですね。
だからみなさんはこの逆をすればいいってことです。
細かく評価して、深く考え、戦略を立て、戦術を実行する。
我々は世界の足病医の使っていて日本の国家資格者のほとんどが知らない足の評価法を教えています。
そんな我々でもシューズを見ていなかったらダメなんです。
約50%の人はサイズを間違えていますからね。
ということでインソールのカスタムで絶対にやってはいけない3つのことでした。
それではまた!
YouTube動画はこちら↓
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