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リハビリテーションにおいて、負荷のモニタリング方法はあるの?

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Q.リハビリテーションで負荷をモニターする方法はありますか?

A:内部負荷と外部負荷の両者を考えると良いでしょう。

実際に議論してみましょう…

エクササイズをリハビリやパフォーマンスなどの場面で「負荷の調整」をするとき、患者の反応をモニタリングできる方法は複数存在します。

リハビリでよくありがちなこととしては、外部負荷に注力しすぎて、内部負荷をモニタリングすることを忘れがちになることです。
このことにより、「過剰負荷」あるいは「負荷不足」の状態に陥ることがあります。

では、負荷モニタリングをよりよく理解し、リハビリの場面で正しく「処方」するにはどうすればよいのでしょうか。

内部負荷があることを意識し、あなたと患者の両者がモニタリングしていることを確認することで、リハビリテーションという名の予測不能な旅で両者とも優位に立つことができます。

身体パフォーマンスやトレーニング環境における内部負荷モニタリングに関する文献は数多く存在します。
いうまでもなく、トレーニング負荷とケガとの関連を明らかにした比較的最近の出版物もここに含まれるでしょう。

筋骨格系のケガの発展は最終的に「負荷ー容量方程式」に帰着します。
この方程式は単純で、加えられた負荷が、その負荷に耐えられる身体の容量を超えるとケガが発生する、ということです。

方程式は単純ですが、個々人に適用することは複雑なことがよくあります。

私たちはいかなる時も内部負荷や外部負荷、外部ストレッサーが身体あるいは感情の容量と相互作用しています。

我々の容量が高いとき、負荷に耐えうる能力も高くなります。

想像してみましょう。
猛烈なペースで走っているにも関わらず簡単に感じるときや、一度にたくさんのことをこなしながら最高の気分でいるときが日によってあるでしょう。

逆に我々の容量が低いとき、負荷に耐えうる能力は完全になくなってしまいます。

想像してみましょう。
遅いペースで走っているにもかかわらず90%の努力をしているときや、コーヒーをこぼしたときに限界に達してしまうような、そんな日もあるでしょう。

そもそも、内部負荷と外部負荷とはなんでしょうか。

リハビリの場面において、外部負荷とは臨床家が「調整した負荷」による動きとその容量に加え、患者が日々おこなう運動のことです。
この「調整した負荷」は運動量、強度、密度が複雑に絡まり合ったものです。

内部負荷とは、外部負荷と私たち個人の特性との相互作用のことです。
例えば、睡眠、栄養、ストレス、その他さまざまな外部負荷に対して、私たちの身体がどう反応するのか。
これが内部負荷となります。

リハビリの場面において、いくつかの方法で内部負荷をモニタリングし、リハビリにおける浮き沈みを知り、臨床家と患者が効果的にリハビリすることが可能となります。

外部負荷 測定項目

私たちの「運動負荷の調整」

 エクササイズ/動作選択

 セット数/レップ数/休憩

 抵抗/テンポ/ペース

 頻度

これらの項目はすべて動員・適用される内部負荷に影響し、治療の目的に即した活用が期待されます。

内部負荷 測定項目

身体活動時の内部負荷をモニタリングする一般的な方法としては二つあり、一つ目はRPE(Rated Perceived Exertion,自覚運動強度:運動時の主観的負担度を数字としてあらわしたもの)、二つ目はHR(Heart Rate, 心拍数)です。

リハビリの場面では私はVisual Analog Scale of Pain(VAS-P)を方程式に加えて、信号機方式でのリハビリ強度判定を行っています。

 内部負荷指標を臨床家が活用するのには良い点がいくつかあります。

1.患者が身体の健康、活動への理解度・自覚度を向上させる。

2.ケガの悪化する可能性を減らす。

3.患者の自己効率度・自己管理スキルを向上させる。

例えば、足底腱膜炎や下肢腱障害では、痛みが悪化し負荷に対する耐性が弱い日が想定される一方で、痛みが顕著に少なく耐性が高い日が想定されるでしょう。

こういう時にVAS-PとRPEを患者教育のツールとして活用してあげれば、患者が自らの身体と病態を理解することにつながります。
患者がこれらを理解していることは治療効果を得る上での重要な点となります。

先ほどの例に戻りますと、足底腱膜炎と下肢腱障害ではVAS-Pとエクササイズの「負荷量の調整」について、一般的に私なら以下のように助言します:

0-3 強度を増してもよい

4-6 注意する必要がある

7-10 負荷を落としましょう

ここで注意してほしいのが、これらの指示や教育は人によって異なることです。
これらの数字に関して私はいくつかの講義、資料やプレゼンテーションで探りながらやっています。

この記事での教訓は、私たち臨床家がリハビリテーションの実践時に強度とコンディションの両者をうまく融合して考えることが、良いリハビリテーション成績につながると考えています。

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