「X脚が強い患者さんがいて困っている」
「踏み込む時にどうしてもknee-inしてしまう」
「そもそもknee-inの原因がわからない」
「なぜインソールを入れて膝の動きが変わるのかわからない」
最近はそんな相談を受けることが増えてきました。
knee-inというものは臨床のケースでよく出くわすものかと思います。
あなたの現場でも間違いなく一人くらいはいるでしょう。
knee-inというのは膝が内側に入ることですが
「knee-inのなにが問題なのか?」
「knee-inの原因はなんなのか?」
意外とよくわかっていない人も多いのではないでしょうか?
私自身も
「あ、〇〇さん膝がknee-inしてますねぇ」
なんていう状況は何度もありましたが
患者さんに
「knee-inしているからまっすぐに意識しましょう!」
などと最も良くない指示をしていました。
我ながら恥ずかしいですね・・・
knee-inというのは無意識的な現象であって
そうなってしまう原因があります。
その原因を理解したうえでインソールを入れると
足部アライメントを矯正することがなぜ重要なのかがよくわかります。
今回は
knee-inがインソールで改善する理由について
knee-inの原因についても触れながらお伝えしていきます。
「よりインソールの効果を理解したい」
「より膝関節疾患の患者さんを良くしたい」
そんな人は最後までお読みください!
knee-inはなんでよくないの?
そもそもknee-inというのはなんでよくないのか?
あなたはしっかり理解できていますか?
「正中線から外れているから問題である!」
といえばそこまでですが
それが下肢にどんな影響を及ぼすのかを理解しておく必要があります。
knee-inというのは
膝が内側に偏位することなので
股関節でいうと内転方向にあります。
(もしくは骨盤が外側偏位して相対的に内転しているか)
この状態にあるとどうなるかというと
内側に偏位する力を釣り合わせるために
薄筋や縫工筋などの鵞足に付着するような筋肉に負担がかかります。
knee-inが強い人で多い疾患は鵞足炎です。
とくに接地の繰り返しで負荷がかかり続けることで炎症が起こりやすいです。
また、
knee-inすると大腿骨に対して下腿が外旋しやすいです。
その接地を繰り返すと下腿外旋症候群にも繋がります。
下腿が外旋した状態は
前十字靭帯の張力が発揮できず膝関節は不安定になります。
この不安定状態を継続させてしまうと、半月板や腸脛靭帯にも負荷がかかり
膝関節の屈曲伸展の可動域制限にも繋がります。
もちろんコントロールできる範囲で意図的にknee-inさせるなら問題ないです。
元メジャーリーガーのイチローさんもバッティングの際にわざとknee-inさせるようなフォームをとっています。
ただ、それは自身のフィジカルレベルでコントロールできる範囲であって、歩行時にknee-inすることはありません。
なので
基本的に歩行時にknee-inするという動作はあまり良い動きとは言えません。
ではなぜknee-inというものが起こるのでしょうか?
原因は足関節背屈?!
基本的にいきなり膝が内側に偏位するということはありません。
膝関節というのは基本的に屈曲伸展の動きがメインなので、
内反外反の動きというのは股関節や足関節によって起こります。
その中でも
足関節の背屈制限は、代償としてknee-inを引き起こしやすいです。
歩行において
立脚初期の踵を着けたタイミングから、立脚中期の以降の蹴り出しにかけて
足関節は約10°の背屈可動域を必要とします。
しかし、
背屈制限があることで前方に重心移動ができなくなるため
背屈の代償として足部の外転と下腿の内方傾斜が起こります。
これがknee-inになるのです。
二ーベンドテストは臨床でやられますか?
二ーベンドテストはその場で片脚立ちになり
膝関節を屈曲して不安定性の有無を確認するテストです。
この時に多いのが、背屈制限の代償で起こるknee-inです。
(やってみると結構多いですよ!)
現場レベルでは足関節背屈制限がある人は
この二ーベンドテストでknee-inし易い傾向にあると考えています。
でも本当に背屈制限がknee-inに関係しているのか?
まだ仮説の状態ですね!
必ず検証することが大事です。
背屈制限を徒手療法でも何でもいいので背屈を促します。
背屈制限を解いて、もう一度二ーベンドテストを行ってみて
knee-inが起こらなければ
背屈制限がknee-inの原因だったと考えます。
実際背屈制限を解いてみると、
knee-inがなくなるケースはとても多かったです。
背屈制限はknee-inを引き起こす大きな原因の一つなのです!
ではなぜインソールがknee-inを改善できるのでしょうか?
フォームソティックス・メディカルは背屈制限の改善を通してknee-inを抑える
背屈制限がknee-inの原因の一つであることがわかりましたが、
フォームソティックス・メディカルを入れるだけでもknee-inの改善がみられることは多いです。
なぜか?
フォームソティックス・メディカルが直接膝を誘導しているわけではないですね。
フォームソティックス・メディカルは
足部のアライメントを正しく矯正してくれるインソールです。
足関節背屈制限は
距骨のアライメント不良で脛腓間への距骨の滑り込みができないことが主な原因です。
後足部の回内が強いと、距骨が内方移動するため、背屈制限につながるのです。
フォームソティックス・メディカルは
特に後足部のアライメント調整は非常に優秀です。
入れるだけでアライメントが正しいポジションに矯正されます。
正しいポジションに矯正されることで
距骨が後方に滑るようになり、背屈制限が解かれます。
背屈制限が解かれれば
代償運動もなくなるため、結果としてknee-inが改善されるのです。
フォームソティックス・メディカルの上で二ーベンドテストをすると
ない状態と比べて膝の位置は大きく変わらなくなり、安定して屈伸運動が可能になります。
これは膝そのものをコントロールしているのではなく
背屈制限を解除して代償運動をなくしてあげることで正しい動きをとることができ
結果としてknee-in改善ができるのです。
また
インソールというのは
無意識下で動きをコントロールする道具です。
歩行におけるknee-inという動作は意識的にコントロールすることはできません。
「knee-inしないように気をつけて歩きましょう!」といって歩けたら苦労しませんよね?
基本的にknee-inのような歩行中の動きというのは長時間意識的にコントロールすることは難しいのです。
フォームソティックス・メディカルのようなインソールを入れれば
無意識でknee-inしない環境を作り出すことができます。
インソールの最大の利点はここです。
だから入れるだけで動きが変わり症状が変わるのです。
ご自身の患者さんでknee-inによって膝痛がある人や、歩行にて膝の横ブレがある人がいたら
迷わずインソールを入れましょう!
足部アライメントを矯正する環境が無意識下で崩れを抑制できます。
その環境づくりであるフォームソティックス・メディカルは
大きな武器です!
まだ使ったことがない方は是非チェックしてみてください!