インソールや歩行は大事なのは分かるけど、
足部の病態がまだイマイチわからない
そんなことはありませんか?
セラピストとしてまず難しいなと感じるのが、
病態の理解
です。
以前に扁平足についての定義などについて紹介をしましたが、
病態評価についても知りたいですよね?
扁平足が問題でリハビリや治療に来る人は少ないですが、
扁平足が問題で色々な足部の痛みや制限に関わっていることは非常に多いです。
今回はもう少し扁平足の評価について深掘りしていこうと思います。
多くの患者さんが扁平足だと思うので、
メジャーな病態だからこそ、理解を深めていきましょう。
扁平足の原因
扁平足というのは
いわゆるアーチ機能の低下です。
アーチ機能の低下で様々な障害の要因になります。
これは年齢や体重増加の影響で足部の支持性が低下することで起きます。
特に後脛骨筋機能不全が大きく影響していると考えられます。
(これについては後ほど説明します)
扁平足は3Dで考えよう!
「扁平足なので、アーチの高いシューズを選んでいます」
「扁平足だからアーチ上げなきゃね!」
など言われますが、
扁平足というのはただアーチが落ちているのではありません。
やはり我々セラピストはプロですから、3次元でみてあげることが大事になります。
要素としては以下の4つですね。
- 踵骨の回内
- 距骨の底屈
- 中足部の外転、外がえし
- 前足部の内がえし
扁平足だから中足部のアーチだけを高めてもだめなのです。
踵骨、距骨、距骨下関節などの土台が整わない状態でいくら舟状骨や楔状骨を上げても難しいです。
扁平足の評価と共通項
見た目だけでは、足底筋が発達している人も扁平足と判断してしまうので注意です。
以下の複数の評価から総合的に判断しましょう。
- Foot Posture Index
- 母趾の他動的伸展テスト
- Heel raise test
- too mary toe sign
そして扁平足の状態と多いのが
- 距骨下関節とショパール関節の過剰な外がえし
- MTP関節伸展制限
- 後脛骨筋機能不全
- 下腿三頭筋の短縮
この4つの傾向が多いので、必ずチェックしておきましょう。
扁平足の評価から
「あれ、もしかして結構扁平足強いかな? そしたらこの要素もあるのかな?」
という感じで、扁平足が強そうな疑いがあったら、4つの傾向もチェックしましょう。
多くの患者さんはこれに当てはまります。
特に後脛骨筋機能不全というのはかなり多いので、以下に解説しますね。
後脛骨筋機能不全(Posterior Tibial Tendon Dysfunction)
- 後脛骨筋腱の走行(足関節内果から舟状骨結節まで)に一致して腫脹と圧痛。
- 立位で足部を後方からみると、前足部の外転に伴い、複数の足趾が見える。(too mary toe sign)
- 片脚でのつま先立ちができない(single heel raise test)
この3つから臨床診断をします。
当てはまったら後脛骨筋機能不全と判断して、
後脛骨筋が効かせられるように状態を整えてあげましょう。
扁平足改善の方法
先程扁平足は三次元でみようと話しましたが、
もちろん改善方法も三次元で考えます。
- 距腿関節:距骨の背屈誘導
- 距骨下関節:内がえし誘導(回外誘導)
- ショパール関節:内がえし、内転誘導
- リスフラン関節:外がえし誘導
- MTP関節:背屈誘導
- 股関節外転筋強化(足部の外がえしモーメントを減らす)
- カーフレイズ(足部内がえしを伴いながら後脛骨筋を働かせる) →足部30度内転した状態のほうが後脛骨筋の働きが強いという研究論文もあるので、 肢位を変えてみるのも大事ですね。
- インソール(内側縦アーチの補正だけでなく、後足部の直立化を促す)
前回の記事のように
手っ取り早くアライメントを整えて自然に筋肉の刺激を入れる環境をつくるなら
インソールが良いです。
特に内側アーチだけでなく、
後足部からアライメントを整えてくれるフォームソティックス・メディカルは、
扁平足の改善には非常に有効な方法の1つです。
長期的にみると、
徒手でアライメントや可動性を整えて、運動学習と筋機能向上のためのトレーニングを行う。
これが一番理想です。
インソールで良い環境はつくることはできますが、筋促通には時間がかかります。
私のおすすめは、
徒手での可動性向上とアライメント修正
↓
運動療法での、動きの再学習と筋肉への刺激
↓
インソールで日常での動きの崩れの抑制
↓
インソールでの動きの再学習をしつつ、いい状態で筋促通のためのトレーニングを行う
大体私はこんな感じでやっています。
内側縦アーチが落ちているから、中足部をしっかり上げよう!
だけでは扁平足やその影響で出る症状はなかなか改善しません。
しっかり後足部や前足部の動きを捉え、
どの機能が必要なのかを考えることが重要です。
フォームソティックス・メディカルも、
内側アーチのサポートというよりも後足部のアライメントから整えることを大事にしていますよね?
3次元で足部を捉えるようになるだけで、治療の幅も広がりますし、治療効果も大きく変わってきます。
是非明日からチェックしてみてください。
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