足病学には多くの専門があり 専門分野によって治療のプロセスや 評価法が異なります 糖尿病や血管疾患のような ハイリスクを専門としている足病医は 初診で 神経血管アセスメント という評価を行うことが一般的です この場合、問診時に 足部の血管の状態を 確認するための検査を多く行います 足部の血流や 一連の神経テストで 足の感覚を確認します なぜなら、糖尿病のような一部の病態は 末梢循環に影響を及ぼすからです 足部や膝下の切断を予防することが ハイリスクを専門としている足病医の重要な仕事です では、次に総合的足病医の評価法を説明します 総合的足病医は 広い範囲で様々な病態を治療します 例えば、高齢の患者に対し 足の爪や皮膚に関連した ケアを行います そして皮膚の状態を評価し もし病態が確認されれば 適切な治療やクリームを処方します 次に、小児足病医は 子供の成長や発達に関連した 評価を行います こちらはとても専門的な知識が必要で 小児足病学は私の専門外ですが、 小児足病医や総合足病医が 子供の足を評価するときは 子供の成長や発達の評価をします 最後に、筋骨格系足病学では、主に2種類の評価法があり その評価法に準じてアセスメントをします 少し古いメソッドですが バイオメディカル・アプローチにフォーカスした筋骨格系足病医と バイオサイコソーシャル・アプローチに 重きを置いた評価法を 用いる筋骨格系足病医がいます 前者の「伝統的」な評価法を用いる足病医の 評価法は 主に歩行分析や アイソレーション・テストを 行います 例えば、第1趾の痛みを訴える患者に対しては 外反母趾や初期の関節炎の疑いがあるため 一般的な足病医は、最初に 関節毎の評価と 可動域の評価をしてから 歩行分析を行うことが多いです 廊下やランニングマシンの上で 患者の歩き方をチェックします これらの評価が終わったら、 インソールを処方するか おすすめの靴を紹介します あるいは、鍼治療や 物理療法で 痛みを軽減させるための治療を行います これが「従来」の筋骨格系足病医のアプローチ方法です 一方で 我々P3が採用している より新しい評価法は バイオサイコソーシャル・アプローチに重きを置いたものです 筋骨格系疾患を治療する際の 新しいアプローチは 痛みの軽減や痛みの治療のみにフォーカスするのではなく 機能の回復に集中したものです 「従来型」との大きな違いは 機能テストを多く行うことです つまり個別の関節の評価や 筋力テストや 歩行分析だけで終わらず その他に多くの機能評価を行います 機能テストの種類は 患者がどのような運動に復帰したいかにより変わります 例えばランニングに復帰したい患者の場合は 患者のランニング機能を評価しますが 背景にある怪我は個々によって異なります またはネットボールや サッカーのように 反復運動やジャンプと着地の多いスポーツ選手に対しては これらの動作に関連する機能レベルを 評価していくことになります ここで初診からの評価と 治療の流れを まとめると まずはじめに、「患者にとっての問題」と 「できるようになりたい事」を質問します その上で一緒に治療の最終目標を設定します その後に、その患者の現在地 つまりスタート地点はどこかを確認します そして小さなテストや 機能テストをいくつか行い 最終目標と現在の状態の 差はどのくらいかを一緒に確かめるのです ここでやっと 治療の目標に向かうために 必要な運動とリハビリのプランを決めていきます このように新しいアプローチは 従来のアプローチ法に比べて少し複雑です 加えて、私が実践する評価法は常に 最新情報のバイアスがかかっています つまりエビデンスに裏付けられているのです 結論として私は バイオサイコソーシャルと機能回復の アプローチが最善のアプローチだと思います
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