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下肢障害治療に運動療法が必要な理由

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筋骨格系疾患の治療に運動療法を用いることはとても重要ですここで先にお伝えしておきたいのは運動療法といっても特定の疾患に対して常に決まった運動を処方するわけではないということです運動療法は、別名「ムーブメント・ベースド・セラピー」(動きを拠点とする治療法)とも呼ばれますこの運動療法の前提にあるのは広い定義で考えると「人間は動くことができる」つまり、「動くためにできている」さらには、「我々の体が動きを求めているという」観点です我々人間の体は座りっぱなしの状態を前提に作られていないのですでは、病態がある時はどうでしょうか?我々が陥りやすい考えは症状がある時は運動をしてはいけないということですしかし、実際は運動を控える必要がない場合もあるのです悪化しない程度でできる運動を処方するという方法がありますここから、体についてもう少し掘り下げてお話しすると私たちの体や細胞は常に回復し続けています骨や、靭帯、腱膜、筋肉など私たちの体にある全ての細胞が絶えず再生を繰り返していて、そこにかかる負荷に耐えることができているのですですから、もし我々が体に負荷をかけない、つまり、動かないでいると体がそれに順応するようになります次第に体が弱くなってくるのです「使わなければ、失ってしまう」ということわざがありますがまさにその通りですもし長い期間体を動かさないでいると、組織の負荷に対する耐性が次第に弱まりその状態でいきなり高い負荷の運動をすると怪我をしやすくなってしまうのですでは次に特定の運動を処方すると効果のある特徴的な疾患をいくつか紹介しますみなさんも馴染みのある足底筋膜炎とアキレス腱炎です腱にも様々な種類がありますがここではアキレス腱に限ってお話ししますアキレス腱はⅠ型コラーゲンで構成されていますタイプ1コラーゲンは、張力を吸収することができるのが特徴です輪ゴムのような働きをし、エネルギーの蓄積と放出をする役割がありますここでアキレス腱炎や足底腱膜炎のような症状が出ている時、患部の細胞が変化し組織が弱くなりエネルギーの蓄積と放出の効率が悪くなってしまいますこの時、なぜ運動療法の導入が効果的かというと「メカノトランスダクション」というプロセスを促すためです「メカノトランスダクション」とは組織に負荷がかかる運動をすると体がその運動に耐えるように強くなろうとして、組織にリモデリングするように信号が送られますですから、マッサージ、固定、鍼治療電気治療といったような受動的な治療のみに頼っていると痛みを軽減することはできても「メカノトランスダクション」を促すことはできませんメカノトランスダクションは運動によって促されるのですですから、受動的な治療のみを行う治療家の多くが抱える悩みは痛みを短期的に軽減できるがしばらくすると再発することですこの理由は、治療のための運動を処方しないので患者の体の組織の負荷容量が向上しないからです先ほどの受動的な治療が役立つのは運動を処方する前に痛みを軽減または取り除くことですそのあとに運動療法を行うと体がその運動に上手く適応し、組織の負荷耐性を向上するために強化されていくのですもう1つの例は疲労骨折ですこれは骨の組織に過剰な負荷がかかることにより起こります治療の過程では、はじめは負荷を減らしますが治癒が進む段階で負荷を徐々にゆっくり増加させていき骨の組織の負荷容量を増やしていきます治療家の皆さんに覚えていただきたいのは手技は患者の痛みを減少させるためには効果的ではありますが我々の手だけでは絶対にランニングやウォーキング、スポーツの負荷に耐えるために体が必要な適応力を促進することができないのですこのように運動療法はとても重要であり、私がパッションを持って広めているの理由なのです

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